【実践例に学ぶ】利回り30%物件を“価値ある満室物件”に再生する、不動産再生戦略とは?

─ 荒れた物件が、買って良し・貸して良し・売って良しの“優良資産”になるまで ─

近年ではめっきり見かけなくなりましたが、かつては市場に表面利回り30%前後の収益物件がゴロゴロと存在していました。

表面だけを見れば超高利回りに見える物件ですが、
その実態はというと、

◉管理がずさん

◉空室だらけ

◉滞納者やマナー違反の入居者が多い

◉建物のメンテナンスは皆無

という典型的な“荒物件でした。

しかし、このような物件こそ、
再生することで真の価値を発揮する投資対象”になり得るのです。

想像してみてください。

あなたが入居を検討しているお客様で、
不動産屋さんに案内されて、とある物件に到着したとします。

ふと目に入ったゴミステーション。
袋は破れ、ペットボトルは山積み、散らばる生ゴミ。
明らかにルールが守られていない荒れた状態です。

共用廊下を歩くと、電球が切れていて薄暗く、
集合ポストのまわりにはチラシや紙ゴミが散乱。
風に舞ったビニールが植え込みに引っかかっている。

駐輪場には、何年も動かされていない自転車が埃をかぶって停められたまま。

あなたは、その瞬間どう思うでしょうか?

■ Step 1:まず、物件の「秩序」を取り戻す

どれほど優れたリフォームをしても、建物全体の秩序が乱れていては入居は続きません。

そのため、購入後に最初に行うのは「入居者教育」です。
これは決して威圧的な意味ではなく、健全な入居環境を取り戻すための秩序回復プロセスです。

◎ゴミの分別・出し方を周知し、違反があれば追跡調査

◎入居者への直接対応は管理会社を通して丁寧かつ徹底的に

◎ルールを可視化(掲示板・LINE連絡網・入居者ガイドの配布)

これにより、物件の空気が一変します。
結果的に既存入居者のモラル向上、滞納減少、問い合わせ増加という変化が現れます。

■ Step 2:入居者の「審査体制」を再構築する

このような物件の多くでは、以前のオーナーが
空室を埋めることを優先して誰でも入れてしまう状態になっていることが多々あります。

その結果、

◉保証会社に未加入

◉トラブル歴のある入居者

◉家賃滞納常習者

といった高リスク入居者が多く混在しています。

ここでは、

保証会社未加入者には加入を促す(※通らなければ保証人2名)

審査拒否・再契約非協力者には、更新を期に退去を要請

というフェーズを経て、入居者の構成を整え直す必要があります。
これにより、物件は投資商品としての信頼性を取り戻します。

■ Step 3:内装・外装のリセットリフォーム

秩序と体制が整ったら、いよいよ「満室をつくる」ための再設計リフォームです。
この段階で重要なのは、単なる原状回復ではなく、
“選ばれる空間”にアップグレードすること。

施工内容の一例:

◉外壁塗装・共用部の美装

◉ユニットバスをセパレート化

◉防犯カメラ・オートロックの設置(女性向け)

◉壁紙にアクセントクロスを導入

◉モニター付きインターホン

◉室内LED照明+エアコン新調

◉物件名やロゴを刷新し、物件ブランドを一新

これらを実施することで、物件の印象は安いから妥協して住む部屋から、ここに住みたい部屋へと転換します。

■ Step 4:満室化→利回り圧縮→出口へ

フル稼働まで持ち込んだあとは、物件の価値が跳ね上がります。

①30%超の仕入れ利回り

②徹底的にリフォームし満室運営で15%前後の安定稼働

③売却利回り8~9%で出口戦略へ

このプロセスによって、買ってよし・貸してよし・売ってよしの“三方よし不動産”が完成します。

📈 この再生戦略の強みとは?

投資効率安く買い、価値を作って高く売る
空室対策入居者層の刷新+ニーズに合った設計
キャッシュフローリフォーム中でも一部収益化が可能
信用構築銀行や投資家への実績として評価される
再現性仕組みが整っていれば複数物件にも応用可能

🌿 最後に

こういった問題物件の再生には手間がかかります。
しかし、手間の分だけ確実に価値が増していくのがこの事業の本質です。

物件をただ“運用”するのではなく、
“育てて再生させる”という視点を持てる人だけが、
この不動産投資の奥深さと楽しさを味わえます。

私たちは、そうした再生のプロセスを楽しみながら、次のオーナー様にも誇れる“資産”を残すことを目指しています。

>満室祈願 × 戦略的リフォームで、空室対策を根本から再構築。

満室祈願 × 戦略的リフォームで、空室対策を根本から再構築。

どれだけ整えても、なぜか決まらない空室——。
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