
不動産投資において、「満室経営を実現する」ことは収益性の安定だけでなく、
資産価値の向上・出口戦略の成功・金融機関からの信頼獲得においても非常に重要な要素です。
そしてその“満室”を実現するために、いま多くのプロ投資家が取り入れているのが、
「戦略的リフォーム(=満室リフォーム)」です。
なぜ“満室”が重要なのか? ~収益と資産評価の関係~
賃貸経営の収益力を表す「NOI(Net Operating Income)」は、
空室が増えるほどダイレクトに低下します。
たとえば、月額賃料6万円の空室が3部屋続けば、年間で216万円のロス。
これだけで、利回りが1〜2%下がるケースも珍しくありません。

さらに、金融機関が物件を評価する際に重視するのは、
「現在の実質稼働率」と「継続的な収益見込み」です。
つまり、空室が目立つ物件は、融資審査や売却時にも大きな不利となるのです。
実際のデータ:空室の決まりやすさは“印象”が鍵
LIFULL HOME’Sの調査(※1)によると、内見者のうち約82.4%が第一印象で物件の良し悪しを判断しており、「入居を決めた理由」の上位には以下のような項目が並びます:
①清潔感・明るさ(67.5%)
②設備の新しさ(53.1%)
③内装の雰囲気・センス(48.7%)
つまり、第一印象で勝てない物件は、他の競合に埋もれてしまうという現実があります。
そこで注目されるのが「満室リフォーム」
従来のリフォームは、「原状回復」が中心。
しかし近年では、“空室対策を前提にしたリフォーム”=満室リフォームが注目されています。
これは、次のような方針で行う戦略的なリニューアルです:
満室リフォームの3つの柱
1. 入居者ターゲットを明確に絞り込む
→ 例:「在宅ワーカー」「コレクター層」「ペット好き」など
2. 競合物件と差別化される仕掛けを導入する
→ 例:壁一面の飾れる本棚、間接照明、ワークスペース付きキッチン など
3. 内見時に“住みたくなる体験”を演出する
→ 例:家具付きモデルルーム演出、アロマの設置、観葉植物の配置
行動経済学でも裏付けがある「選ばれる理由の明確化」
心理学における「選択のパラドックス」(※2)によると、
選択肢が多すぎると人は選べなくなる、という行動傾向が示されています。
つまり、
「なんとなく無難」な部屋は、
他の無難な部屋に埋もれて選ばれない可能性が高いのです。
逆に、多少尖った特徴がある方が【記憶に残り、選ばれやすい】ことが証明されています。
満室リフォームは資産価値の再構築でもある
入居が続く=キャッシュフローの安定
だけでなく、
①家賃の値下げ幅を抑える
②長期入居率を上げる
③売却時のアピールポイントが明確になる
という効果も期待できます。
実際、弊社のリフォーム事例でも、
一部屋15万円のリフォームで即入居が決まり、家賃も5,000円アップという成果が出ています。

満室経営を目指すなら、「デザイン」だけでなく「戦略」と「想い」を
サニーデイホームでは、リフォームだけで終わらず、
満室祈願 × 空間設計を組み合わせた「満室神社プロジェクト」として、
物件の本質的な再生をサポートしています。
出典・参考
※1:LIFULL HOME’S「賃貸内見・入居者アンケート調査」2022年版
※2:Barry Schwartz, “The Paradox of Choice”, Harper Perennial, 2004